事務所やオフィスで費用を抑えたいから家庭用エアコンを買おうと思うのですが、ダメですか?
家庭用エアコンでは事務所やオフィスを効率的に冷暖房できないから、おすすめしないよ。
業務用エアコンは家庭用エアコンと比較すると高いため、事務所やオフィスでも家庭用エアコンを導入したいと考える方がいます。結論として、事務所やオフィスでの家庭用エアコンはおすすめしません。
人の出入りに応じて室温が変わり効率的に空調を整えられなかったり、パワー不足で非効率な運転につながってしまったりします。
この記事では家庭用エアコンと業務用エアコンそれぞれの特徴や、なぜ事務所やオフィスでの業務用エアコンの使用がNGなのかを解説します。
家庭用エアコンとは?
まず、家庭用エアコンは名前の通り、戸建て住宅・マンション・アパートなど一般家庭で使用されるエアコンです。
家庭用エアコンでは室外機と室内機がセットになっています。特に室内機は形状が以下のように分かれます。
- 壁掛型
- ハウジング
各エアコンの特徴を確認していきましょう。
壁掛型
壁掛型は一般的に使われているエアコンだよ!
横長でよく見るエアコンですね!
壁掛型エアコンは、壁に取り付けて室外機を外に置く、横型の一般的なタイプのエアコンです。家電量販店で販売されているエアコンも、ほとんどは壁掛型です。
本体と室外機を繋ぐために、壁に穴をあける必要があります。
マンションやアパートですでにエアコン用の穴が開いている場合、工事はほとんど必要ありません。
ハウジング
最近は天井に埋め込まれるタイプのエアコンも見ますね。
天井に埋め込むタイプは、ハウジングエアコンって言うよ!
ハウジングエアコンとは、主にエアコン本体が天井や壁に埋め込まれているタイプのエアコンです。壁掛型と比較すると部屋がすっきりします。
インテリアを重視する方からは、ハウジングエアコンが好まれるケースもあります。
ハウジングエアコンは壁掛型エアコンと比較して工事費用が高くなる傾向です。
業務用エアコンとは?
業務用エアコンは、事務所やオフィスなどで利用されるエアコンです。店舗型エアコンと呼ばれる場合もあります。
業務用エアコンは家庭用エアコンよりバリエーションに富んでおり、具体的には以下の4種類があります。
- 天井埋込型
- 床置型
- 壁掛型
- 天吊型
業務用エアコンの特徴も確認していきましょう。
天井埋込型
業務用エアコンと言うと、天井に埋め込まれているイメージです!
実際に天井埋込型が一番メジャーだよ!
天井埋込型はその名の通り、工事で天井に埋め込む形式のエアコンです。部屋全体を満遍なく冷暖房できます。
事務所やオフィスで最もよく採用されているエアコンです。
天井ビルトイン型・天井カセット型・天カセなどもすべて、天井埋込型エアコンを指します。
床置型
業務用エアコンには床置型もあるよ!
床にあるとメンテナンスが簡単そうですね!
床置型は、床に設置して冷暖房を行うエアコンです。暖かい空気が下に行く特性を利用し、冬の底冷えを和らげる場合に効果的です。
床置型では比較的スリム&コンパクトな設計のエアコンが多く、机やカウンターの下でもすっきりと納まります。
足元設置のため、手が届きやすくメンテナンスしやすい点も床置型エアコンのメリットです。
壁掛型
業務用エアコンにも壁掛型があるよ!
それは意外ですね!
業務用エアコンにも、壁掛型はあります。業務用壁掛型エアコンは家庭用壁掛型エアコンと比較して、一回り大きいサイズです。
他のタイプのエアコンと比較して工事費用が比較的安いと言う特徴があります。操作性もほとんど変わらず、使いやすいメリットがあります。
小規模の事務所やオフィスなら、壁掛型業務用エアコンがおすすめです。
天吊型
学校の教室には吊るされたエアコンがありました!
それは天吊型エアコンだね!
天吊型エアコンは、天井に設置する露出型エアコンです。埋め込みをする必要がないため、設置が比較的容易です。
人検知センサーや床温度センサーを備えていることが多く、常に一定の温度を保てます。
天吊型エアコンも壁掛型と同じく、工事費用は抑えられます。
家庭用エアコンと業務用エアコンの違い
家庭用エアコンと業務用エアコンの違いについて、以下の3つのポイントで比較してみましょう。
- 能力(馬力・kW)が違う
- 電気代が違う
- 施工方法が違う
能力(馬力・kW)が違う
家庭用エアコンと業務用エアコンでは冷暖房の能力が全然違うよ!
どれぐらい違うか知りたいです!
家庭用エアコンと業務用エアコンでは能力(馬力・kW)が圧倒的に違います。
家庭用エアコンでは6畳用~14畳用が主流ですが、馬力は大きくても5kW程度です。一方で業務用エアコンの場合、20kWほどが主流です。
業務用エアコンの場合、人の出入りが多かったり、料理店では火を使うことがあったりするため、求められる能力が高くなります。
業務用エアコンの場合、どのような空間で使うかによって選ぶべきエアコンが変わります。しっかりと下調べしましょう。
家庭用エアコンのサイズについては、以下の記事も参考にしてください。
電気代が違う
業務用エアコンは性能が良い分、電気代も高そうです。
正解!業務用エアコンの方が電気代ははるかに高いよ!
家庭用エアコンと業務用エアコンでは能力が違うため、電気代も比例して変わってきます。
電気代は「ワット数(kW)×使用時間×1kWあたりの電気料金」で求められます。
1kWあたりの電気料金を25円と仮定して、家庭用エアコンと業務用エアコンそれぞれを1日8時間使った場合の電気代を比較してみましょう。
家庭用エアコン | 業務用エアコン | |
1kWの電気料金 | 25円 | 25円 |
使用電力 | 5kW | 20kW |
1日(8時間) | 1,000円 | 4,000円 |
1ヵ月(30日) | 30,000円 | 120,000円 |
電気料金や1日の稼働時間はあくまで目安です。
施工方法が違う
家庭用エアコンと業務用エアコンで他に違いはありますか?
工事の大変さや工事にかかる料金が変わってくるよ!
家庭用エアコンの場合、部屋に備え付けのコンセントから電気を取って稼働します。
また、部屋に穴をあける工事は必要ですが、マンションやアパートではすでにエアコン用の穴が開いていることも多く、大きな工事はあまり発生しません。
一方で業務用エアコンは、多くの場合壁や天井へ埋め込むために大がかりな工事になります。
また、配管の溶接や電源の接続などの工事も必要となるため、業務用エアコンの種類によっては数十万円規模の工事が必要となるケースも多いです。
業務用エアコンの見積もり・工事ならエアコン三刀流にお任せください!
【絶対にNG】事務所やオフィスで家庭用エアコンを使うとどうなる?
事務所やオフィスへの家庭用エアコンの導入はNGです。
事務所やオフィスでは家庭と比べてドアの開閉が多く、 冷気も熱も外に逃げてしまうため、温度を一定に保てません。
また、面積に対して人数が多くなるので、定格通りの効果が出ないケースが多いです。したがって、事務所やオフィスでは安定してエネルギーを供給できる業務用エアコンがおすすめです。
小規模の事務所やオフィスなら家庭用エアコンで事足りるケースもあります。まずはプロに相談すると安心です。
家庭用エアコンと業務用エアコンについてよくある質問
家庭用エアコンと業務用エアコンについてよくある質問をまとめました。
- 家庭用エアコンと業務用エアコンの見分け方は何ですか?
- 家庭用エアコンと業務用エアコンのどっちがいいですか?
- 業務用エアコンのメリットは何ですか?
家庭用エアコンと業務用エアコンの見分け方は何ですか?
エアコンに貼られている品質表示版(使用銘板)を確認しましょう。品質表示版に「ルームエアコン」と書かれていれば家庭用エアコンです。
一方で、「パッケージエアコン」と書かれていれば業務用エアコンです。
家庭用エアコンと業務用エアコンのどっちがいいですか?
一般家庭や小さな事務所・オフィスで利用する場合は家庭用エアコンがおすすめです。
一方で広い部屋や人の出入りが激しい空間では、業務用エアコンを選びましょう。
業務用エアコンのメリットは何ですか?
業務用エアコンのメリットは、広い室内を満遍なく冷暖房できることや、高い能力で大量の空気を室内に送り込めることです。
多くの人がいる事務所やオフィスでも快適な環境を維持できます。
家庭用エアコンと業務用エアコンは用途に合わせて使い分けよう!
家庭用エアコンと業務用エアコンでたくさんの違いがあることが分かりました!
部屋に合ったエアコンを選ばないと、快適に過ごせないよ!
家庭用エアコンと業務用エアコンでは、能力・電気代に大きな違いがあります。
部屋に合わないエアコンを選んでしまうと、効率的に冷暖房できなかったり無駄にお金が発生したりするリスクが高いです。
部屋に合わせたエアコンを選びましょう。エアコン選びに迷ったらプロに頼れるエアコン三刀流がおすすめです。