エアコンにお掃除機能はいらないって本当?
お掃除機能付きはメリット以上にデメリットが多いよ。
お掃除機能付きエアコンは一見便利そうですが、デメリットが多いです。お掃除機能が付いていても、しつこい汚れや臭いは取れません。
お掃除機能が付くことでエアコンの内部構造が複雑になるため、価格が高くなるだけでなくメンテナンスも難しくなります。
この記事では、エアコンにお掃除機能が不要である理由について深堀して解説します。
エアコンのお掃除機能とは
エアコンのお掃除機能について、確認していきましょう。
- フィルターのゴミやホコリを取り除く
- 当初の目的は省エネ
- 内部クリーンとの違いは?
お掃除機能の詳細について、解説していきます。
フィルターのゴミやホコリを取り除く
お掃除機能付きエアコンではフィルターのゴミを自動で取り除けるよ!
それだけ聞くととても便利な機能だね!
エアコンのお掃除機能では、フィルター部分のゴミやホコリを除去できます。お掃除機能があれば掃除は不要と思う方も多いです。
しかし、残念ながらお掃除機能の対象はフィルターだけです。内部の他パーツは掃除できないため、長い間使い続けると結局は人の手による掃除の必要性が出てきます。
お掃除機能付きエアコンは構造が複雑な分、通常のエアコンよりも掃除が難しいです。
当初の目的は省エネ
お掃除機能の当初の目的は省エネだよ!
えっ!?それは意外だね!
お掃除機能が開発された当初の目的は省エネです。フィルターにホコリが溜まった状態で運転すると送風量が減りエアコン効率が悪くなります。
しかしお掃除機能付きエアコンでは定期的にフィルターからホコリが取り除かれるため、エアコン効率が悪化しません。
お掃除機能付きエアコンの場合、定期的なフィルターのホコリ除去のおかげで消費電力は4~6%ほど削減されます。
内部クリーンとの違いは?
内部クリーンとお掃除機能は違うの?
実は内部クリーンの方がエアコンのメンテナンスには欠かせない機能だよ!
お掃除機能とは別に、内部クリーン機能を持ったエアコンも増えてきています。
内部クリーンは送風や冷暖房機能を用いて、エアコン内部を乾燥させます。エアコン内部を乾燥させることで、カビやニオイの発生を抑制可能です。
エアコンを切ったはずなのに稼働しているのは、内部クリーンを行っているためです。
すでに発生してしまったカビやニオイは内部クリーンでは取り除けません。内部クリーンはあくまで予防効果しかない点を押さえておきましょう。
エアコンにお掃除機能はいらない!?具体的なデメリットとは
エアコンのお掃除機能はメリットよりもデメリットの方が多いです。
- 油汚れやタバコのヤニなどは除去できない
- フィルターが通常のエアコンより取り外しにくい
- 内部の汚れは自動洗浄できない
- 故障しやすく直しにくい
- エアコン単価が高い
- 修理費用が高い
- 修理を断られるケースもある
具体的なデメリットを確認しておきましょう。
油汚れやタバコのヤニなどは除去できない
フィルターに油やタバコのヤニが付くと、フィルターの除去機能が低下するよ。
たばこを吸う人とお掃除機能付きのエアコンは相性が悪いね。
お掃除機能ではエアコンに備え付けられているブラシでホコリを取り除きます。洗剤は使わないため、油汚れやヤニなどべたついた汚れは取り除けません。
油をよく使うキッチンだったり、喫煙者がいたりする部屋だと、エアコンのお掃除機能は一気に低下します。
油汚れやヤニが付きやすい環境の場合、ブラシも正常に稼働しなくなりすぐに壊れる可能性が高いです。
フィルターが通常のエアコンより取り外しにくい
フィルターを掃除しようとしたんだけど、構造が複雑すぎる!
お掃除機能付きのエアコンの方が、通常のエアコンよりメンテナンスは大変だよ。
お掃除機能付きエアコンのフィルターは高機能で構成が複雑です。フィルター自体の取り外しも難しいため、簡単に洗浄できません。
スタンダードモデルのエアコンの方がメンテナンスが簡単です。
定期的にメンテナンスできるなら、スタンダードモデルのエアコンの方が綺麗に保てます。
内部の汚れは自動洗浄できない
お掃除機能付きエアコンで内部までは掃除できないの!?
残念ながら、自動で掃除できるのはフィルターだけだよ。
お掃除機能付きエアコンの清掃対象はフィルターのみです。フィルターを通過した細かなホコリやゴミは取り除けません。
お掃除機能付きエアコンはフィルターの取り外しが難しいため、内部の掃除も困難です。
お掃除機能付きエアコンの内部清掃は、素人だとほぼ不可能です。
故障しやすく直しにくい
買ったばかりのお掃除機能付きエアコンがすぐに壊れた!
お掃除機能付きエアコンは精密な部品が多く、壊れやすいよ。
お掃除機能付きエアコンは高機能なため精密で、故障しやすいです。故障しやすいだけでなく直すことも難しいので、長期的に運転する場合に向きません。
買換えやメンテナンスの点でも、費用・時間がかかってしまいます。
修理に必要な部品が余っていない場合、最悪エアコン本体を買い替えないといけないケースも考あります。
エアコン単価が高い
お掃除機能付きエアコンを買い替えようと思ったんだけど、高くない!?
お掃除機能付きエアコンの方が通常のエアコンより倍近く高いよ!
お掃除機能をはじめとしたさまざまな機能を詰め込んだハイエンドモデルのエアコンは単価が高いです。
8畳のエアコン比較するとスタンダードモデルであれば5万円前後ですが、お掃除機能付きのハイエンドモデルであれば10万円を超えるケースがあります。
お掃除機能付きのエアコンには他にも自動運転・空気清浄などの機能が付き、結果的にかなり高くなる場合が多いです。
修理費用が高い
壊れたお掃除機能付きエアコンを直してもらおうとしたらめちゃくちゃ高いんだけど!
修理が難しい分、高くなる傾向にあるよ。
お掃除機能付きのエアコンの場合、スタンダードモデルよりも1.5倍~2倍程の修理費用が必要です。
高い理由としては構造が複雑なため作業工程が多い点、希少なパーツが必要な点などが挙げられます。
お掃除機能付きエアコンは故障頻度が多く修理費用も高いので、エコの観点でも結果的に費用がかかります。
修理を断られるケースもある
壊れたお掃除機能付きエアコンを修理してもらおうとしたら断られたんだけど・・・
お掃除機能付きエアコンの修理は難しいから、業者によってはリスクを避けるために断る場合もあるよ。
お掃除機能付きエアコンの修理は、業者の技術力次第で断られるケースもあります。構造が複雑なため、壊してしまう事態を恐れるためです。
特にパナソニック・日立などの高機能モデルは断られることがよくあります。
ダイキンのエアコンはお掃除機能付きでも構造がシンプルなため、断られる可能性が比較的低いです。
エアコンのお掃除機能唯一のメリット
お掃除機能付きエアコンには何一つメリットがないの?
ほとんどないけど、強いて言えば一つだけあるよ!
お掃除機能付きエアコンの唯一のメリットは、簡単なフィルター掃除であれば自動でできることです。
集められたゴミは自動でダストボックスに入るため、ゴミを捨てる場合にも煩雑な作業はほとんどありません。
通常の生活で発生する程度のホコリなら問題なく取り除けるので、あまり掃除をしない人には嬉しい機能です。
省エネ効果も期待できますが、メンテナンスの大変さや本体の高さを考慮するとあまり得ではありません。
家電量販店でお掃除機能付きエアコンをすすめられる理由
家電量販店でお掃除機能付きエアコンがすすめられる理由は以下の2つです。
- 売上単価が高いから
- 流通で自動お掃除機能付きエアコンが多く入って来るから
それぞれの理由について、確認していきましょう。
売上単価が高いから
家電量販店で毎回お掃除機能付きエアコンをすすめられるけど、なんで?
一台当たりの売上単価が高くて店が儲かるからだよ!
自動お掃除機能付きのエアコンは、スタンダードモデルと比較して売上単価が倍近くです。つまり店はお掃除機能付きエアコンを売った方が、普通のエアコンを売るより儲かります。
家電量販店の店員に話を聞くと高確率でハイエンドモデルのエアコンをすすめられます。交渉が苦手な人はネット購入がおすすめです。
客単価を高めるためにも、高付加価値の商品を売ろうとするのは小売店の基本戦略です。
流通で自動お掃除機能付きエアコンが多く入って来るから
そもそも店に高機能なエアコンしか入ってこないらしいんだけど、本当?
あながち間違いではないよ!
メーカー側も利益確保や差別化のために、高機能なエアコンを開発します。スタンダードモデルは低価格でも機能が少ないため、あまり売れません。
結果として、家電量販店に仕入れられるエアコンもお掃除機能付きをはじめ、高機能なエアコンばかりになります。
最近ではスタンダードモデルのエアコンを取り扱っていない家電量販店も増えています。
お掃除機能付きエアコンの判断ポイント
一般の方がお掃除機能付きエアコンかどうか見ても、中々判断が付きません。エアコンにお掃除機能が付いているかどうかの判断ポイントについても紹介します。
- エアコン本体の奥行きが深い
- ダストボックスが付いている
- リモコンに「フィルター掃除」がある
各判断ポイントについて、確認していきましょう。
エアコン本体の奥行きが深い
見た目だけでエアコンがお掃除機能付きかどうかわかる?
お掃除機能付きエアコンの方が奥行きがあるよ!
お掃除機能付きエアコンはフィルターを掃除するための設備を搭載しているため、奥行きが深くなります。
目安として25cm以上の厚みがある場合、お掃除機能が付いている可能性が高いです。
エアコンそのもののサイズが大きいと、スタンダードモデルでも奥行きが深くなる可能性があります。
ダストボックスが付いている
エアコンにダストボックスが付いていればほぼ確実にお掃除機能付きだよ!
ダストボックスって何?
お掃除機能で集められたゴミやホコリは、ダストボックスと呼ばれる小さなゴミ箱に溜まっていきます。
エアコンを開けた時に右か左の端にダストボックスと書かれた箱が付いていたらお掃除機能付きエアコンです。
稀に外部排出タイプのお掃除機能付きエアコンもあります。外部排出タイプは排出口にゴミや虫が詰まることもあるので、なおさらメンテナンスが大変です。
リモコンに「フィルター掃除」がある
リモコンに「フィルター掃除」って書いてあるボタンがある!
そのボタンがあれば確実にお掃除機能付きエアコンだよ!
リモコンに「フィルター掃除」「手動おそうじ」などのボタンがあればお掃除機能付きエアコンです。
家電量販店でエアコンも展示されている場合、確認してみましょう。
「内部クリーン」「内部清掃」はお掃除機能ではありません。
お掃除機能付きエアコンについてよくある質問
お掃除機能付きエアコンについて、よくある質問をまとめました。
- お掃除機能付きエアコンはクリーニングが必要ですか?
- エアコンのお掃除機能のゴミはどこへ行きますか?
- お掃除機能付きエアコンの掃除を自分でするのはNGですか?
お掃除機能付きエアコンはクリーニングが必要ですか?
お掃除機能付きエアコンが自動洗浄できるのはフィルターのみです。エアコン内部まで掃除はできないので、クリーニングが必要です。
エアコンのお掃除機能のゴミはどこへ行きますか?
エアコンのお掃除機能で溜まったゴミはダストボックスにまとめられます。ある程度溜まったらそのまま中身だけゴミ箱に捨てましょう。
一部のエアコンでは、ダストボックスの代わりに外部に排出するホースが付いているケースもあります。
お掃除機能付きエアコンの掃除を自分でするのはNGですか?
お掃除機能付きエアコンのフィルターは複雑です。
エアコンに関する知識がなければ壊してしまう可能性もあるので個人での掃除は控えましょう。
お掃除機能付きエアコンは掃除が大変なのでおすすめしない
お掃除機能付きエアコンは、そこまでメリットがないんだね。
高くてメンテナンスも難しいから、むしろデメリットの方が多いね!
エアコンのお掃除機能は省エネが目的で導入された機能ですが、メンテナンスが大変です。利用頻度が高かったり油やタバコの煙が多い環境だったりすると、すぐに壊れてしまいコスパが下がります。
お掃除機能付きのエアコンはメリットよりもデメリットの方が多いので、極力避けるべきです。
個人で使う分にはスタンダードモデルのエアコンで十分です。家電量販店だけでなく、ネット販売なども見つつ失敗しないエアコン選びをしましょう。